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2016年12月26日  信州と日本の手わざ・手仕事

縁起のよい熨斗目柄を刺し子で

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刺し子のれん 「熨斗目(のしめ)」

刺し子(さしこ)は、綿布を重ね、細かく刺し縫いして縫い目を柄として見せる日本の伝統的な刺繍の一手法です。藍色の木綿地に、白い木綿糸で刺すのが一般的で、刺し方や刺繍の絵柄によって、素朴にも洗練されているようにも見えます。

着物の「熨斗目」「熨斗文様」とは、のしアワビを束ねた「束ね熨斗」を図案化したもの。縁起がよく、しかも格調高い吉祥紋とされ、訪問着や能装束に使われます。こののれんは、そのおめでたい文様を刺し子で描いたもの。家の中に縁起のよい場所ができそうですね。刺し子ならではの立体感のある風合いを店頭でぜひご確認ください。

ところで、辞書で「熨斗目」を引くと、たいてい「元々、武士がかみしもの下に着る小袖の生地に用いた絹織物のことを指し、やがて、腰と袖裾に格子や縞などの柄を織り込んだデザインの着物を熨斗目と呼ぶようになった」と解説されています。長い和装の歴史の中で、「熨斗目」と「束ね熨斗」が、いつしかごっちゃになってしまったのでしょう。

サイズ W88×H130cm
素材 綿100%
¥4,800円+税